月経周期のトラブル
一般的な月経周期よりも短い期間(24日以内)で月経が起こることをいいます。ホルモンバランスが不安定な思春期は、排卵が起こっていない無排卵月経であることも多く、その影響で周期が早まったり、出血が増えて貧血を起こしやすくなったりすることも。ただし、生理周期が短めでも、毎回同じリズムであればそういった体質の可能性もあります。
稀発月経 (きはつげっけい)
一般的な月経周期よりも長い周期(39日以上)で月経が起こることをいいます。無排卵月経、卵胞が育つのに時間がかかる、急激なダイエット、体重増などが原因として考えられます。無理なダイエットをせず、規則正しい生活を心がけることが大切です。3カ月以上期間があくようなら婦人科を受診しましょう。
続発性無月経(ぞくはつせいげっけい)
それまで順調にきていた月経が3カ月以上こない状態のことをいいます。脳からのホルモン調整がうまくいかない場合に起こりやすいようです。ダイエットなどによる体重の増減、ストレス、激しい運動などが原因になることもあります。
原発性無月経(げんぱつせいむげっけい)
18歳を過ぎても初潮がこない場合をいいます。染色体のトラブルや子宮の奇形、卵巣機能の異常、膣(ちつ)の壁がふさがってしまっている、などの原因が考えられます。
経血量のトラブル
月経過多 (げっけいかた)
一般的な経血量は月経を通じて20〜140mlといわれ、多い日でも大さじ2杯分くらいといわれています。それよりも多く、例えば1時間でナプキンを交換しないといけないくらいの経血量だったり、血液のかたまりが多く出ていたりする場合は月経過多の状態です。貧血気味になることもあります。
月経過少(げっけいかしょう)
ナプキンが必要ないほど少ない経血量の場合は月経過少です。これは、月経周期が安定していない思春期に起こりやすい症状なので、様子をみてみましょう。排卵時出血があっても月経周期が乱れず順調にきていれば、問題ありません。
その他のトラブル
月経前症候群(PMS)
月経の3〜10日前から、月経が始まるまでの間に起こる不快な症状をいいます。腹痛、頭痛、肩こり、腰痛、むくみ、食欲増進・減退、便秘、下痢、眠くなる、不眠、手足の冷え、怒りっぽくなる、憂鬱になる、無気力になる、涙もろくなる、疲れやすい、集中できない……などの症状が現れます。
排卵時出血
個人差がありますが、月経と月経の間に少量の出血が2〜3日みられる症状です。同時に排卵痛を感じる人もいます。
機能性出血(若年性出血)
月経が終わらず、出血が長く続く状態を機能性出血といい、ホルモンの乱れによって起こります。あまり量が多くなければしばらく様子をみてもいいと思いますが、大量に出血がある場合は短期間でも婦人科を受診した方がいいでしょう。
月経困難症
(げっけいこんなんしょう)
下腹部痛や腰痛のほか、吐き気、頭痛、めまい、下痢など、日常生活に支障が生じるほどの苦痛をともなう月経をいいます。思春期はまだ子宮が十分に発達していないので痛みを感じやすいという面はありますが、医学的に特別な原因はありません。症状があまりにもひどく、繰り返したり、重度になっていくときは婦人科を受診しましょう。子宮の病気である可能性があります。
アプリを使えば次の生理がわかる!
生理周期によってからだやこころの状態がわかるようになるから、生理日をチェックするのは大切なこと。自分の生理周期を知っておくと、いろいろ準備ができるから安心!
おうちの方へのポイント!
月経時には、さまざまなトラブルが起こる可能性があります。あらかじめ知っておき、対応ができるようにしておきましょう。
月経トラブルが続いたときや少しおかしいなと思ったときは、早めに婦人科を受診してください。
監修:
東京都済生会中央病院 産婦人科 西山紘子先生
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(ユニ・チャーム調べ)